元気です|中島梓織
こんにちは、おぺです。
久しぶりにいいへんじのブログを書きます。振り返ると、『夏眠』と『過眠』の終演のごあいさつが最後の更新で、そのあと、『あなたのくつをはく』の稽古期間中は、演出助手のみんなに更新を任せていたので、こうして書くのは、実は、一年以上ぶりなのです。わ~!
お久しぶりです!
HPで日記を更新したり、noteでエッセイや詩歌を投稿したりは、ずっとしていたのですが、いいへんじのブログは、やっぱり、特別な感じがします。作品を作りながら感じていることや考えていることを、みなさんと共有するための場所だと思っているので、そのための言葉を、時間をかけて、どうにかこうにか、ひねり出すような感覚。いつものやつです。
毎回、何かについて考えた「結論」が書かれているわけではなく、何かについて考えている「過程」が書かれているだけなので、日記よりも、演劇以外の作品(エッセイや詩歌)よりも、もしかしたら、演劇作品そのものよりも、むちゃくちゃややこしいものになっていると思いますが、もしよろしければ、お付き合いください。むちゃくちゃややこしい代わりに、どの媒体よりも、読んでいる「あなた」のことを思い浮かべながら書くことを、忘れないようにします。
というわけで、次回公演の稽古が始まりました。次回公演のタイトルは『健康観察』、テーマはずばり「健康」です。
いいへんじのブログを更新していなかった期間、わたしがどのような健康状態にあったかは、今年の一月の終わりに、noteに書きました。あわせてお読みいただけたらうれしいです。
このエッセイを書くのには、とにかくとにかく、時間がかかって、「自分がいまどういう状態にあるのか」を語ること(言葉にすること/態度にすること)の難しさを感じたのを覚えています。そして、ちょうどこの頃から、次の作品では「健康」について考えたい、と考えるようになりました。
それから、いつのまにか、半年近くも経っていました。”かっこ悪いままで生きていく”と過去の自分に宣言した私は、”かっこ悪いままで生きていく”ことを、ゆるし、ゆるされ、なんとか、ここまでやってきました。元気になってきていると思います。元気になってきている、と、思います。
何をもって元気とするのかわかりませんが、(それを今回の作品を通して考えていくわけですが、)少なくとも、あの頃よりは元気だ、と、思います。
「元気?」と聞かれたら、「元気だよ」と、「元気です」と、答えます。
でも。
でも、と、思ってしまいます。「わたしはほんとうに元気なのか?」と、疑ってしまいます。「元気」って何?と、「健康」って何?と、考えてしまいます。
でもでも、そもそも、わたしが元気か元気じゃないかって、わたしにとって、わたし以外のひとびとにとって、そんなに重要な問題か?とか、元気だとしても、元気じゃなかったとしても、それが「何をもって」元気かとか、「何をもって」元気じゃないかとか、わたしにとって、わたし以外のひとびとにとって、そんなに重要な問題か?とか、自分自身にしかわからないことを、言葉にすること、態度にすること、説明することって、そんなに苦しい思いしてまで、必要か?とか。とかとか。
でもでも、でもでも、考えようとしなくても、こうやって、考えてしまっているのだから、少なくとも、わたしにとっては、重要な問題なのかな、とか。とかとか。
わたしが、そんなことを、おんなじところをずっとぐるぐるしながら、考えているうちに、時間はどんどん過ぎるし、社会はどんどん動くし、周りのひとはどんどん「大人」になっていくし、置いてけぼりにされているような気分になることもあります。
ついていけない。ついていけてない。ついていけてない時点で、「元気です」って、胸張って言うことはできないな、と、結局、自信を無くしてしまうこともあります。
でも。
ここで、考えることをやめてしまったら、考えることをやめて、ついていくことだけに必死になってしまったら。それは、すなわち、わたし(中島梓織)の終わりです。そんなような、気がします。元気か元気じゃないかとかいう問題ではなく、もう、終わりです。
え、やだ!!! 終わりたくない!!!
というわけで、「健康」について、考えていきます。わたしが元気か元気じゃないかはいったん置いておいて、そのまわりにあるもやもやを、どうにかこうにか、見えるかたちにしていきたいと思います。
どうやら、「健康」という概念には、いろいろなものが、めちゃくちゃ複雑に絡み合っていて、こんがらがっちゃっているようです。
それを、ひとつずつ、ひとつずつ。糸をほどくように、少しずつ。時間がかかっても、やっていきます。周りが何と言おうとも。わたしを終わりにさせないために。やっていきたいと思います。
もしよろしければ、お付き合いください。
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